YouTube編集で差がつくのは、カットやテロップの技術だけではありません。
もちろん、テンポよくカットできること。
見やすいテロップを入れられること。
効果音やBGMを自然に使えること。
これらは、動画編集者として大切なスキルです。
しかし、編集者としてさらに価値を高めるなら、もう一歩踏み込んで考える必要があります。
それが、画面設計です。
画面設計とは、テロップ、画像、図解、余白、色、CTAなどを、視聴者にとって見やすく、伝わりやすく、行動しやすい形に整理することです。
ただ素材を並べるのではなく、
「今、視聴者に何を見てほしいのか」
「何を理解してほしいのか」
「どんな行動につなげたいのか」
まで考えて画面を作ることです。
ここを意識できるかどうかで、編集者としての価値は大きく変わります。
編集者の価値は「言われた通りに編集すること」だけではない
動画編集を始めたばかりの頃は、クライアントから言われた内容を正確に編集することが大切です。
カットする。
テロップを入れる。
画像を差し込む。
BGMを入れる。
納期通りに納品する。
これらは、編集者としての基本です。
ただし、クライアントが本当に求めているのは、単に「編集された動画」ではありません。
多くの場合、求めているのはその先にある成果です。
視聴維持率を上げたい。
LINE登録を増やしたい。
問い合わせにつなげたい。
サービスの魅力を伝えたい。
チャンネルの印象を良くしたい。
視聴者に信頼してもらいたい。
つまり、YouTube編集では、見た目を整えるだけでなく、動画の目的に合わせて画面を設計する視点が求められます。
言われた通りにテロップを入れるだけの編集者と、目的から逆算して画面を設計できる編集者。
この差は、クライアントからの評価にも大きく影響します。
プロっぽい編集は、画面上の要素に理由がある
素人っぽく見える動画は、画面の中にある要素がなんとなく配置されていることが多いです。
空いている場所にテロップを置く。
寂しいから装飾を足す。
目立ちそうだから色を増やす。
話している内容を全部文字にする。
なんとなく最後にCTAを出す。
一つひとつは小さな判断でも、それが積み重なると画面全体が散らかります。
結果として、視聴者はどこを見ればいいかわからなくなります。
一方で、プロっぽい編集は違います。
画面上の要素に、一つひとつ理由があります。
このテロップは、話の要点を理解してもらうため。
この画像は、言葉だけでは伝わりにくい内容を補うため。
この余白は、重要な情報を目立たせるため。
この色は、視聴者に優先順位を伝えるため。
このCTAは、行動する理由が伝わった後に背中を押すため。
つまり、プロっぽい編集とは、派手な演出を入れることではありません。
視聴者の理解・視線・行動を意識して、画面を設計することです。
そしてそれができれば、視聴者維持率の改善はもちろん、LINEの登録や問い合わせなどにも繋がりやすくなるなど、クライアントの悩みを解決できる編集者になれます。
画面設計で迷ったときの3つの判断基準
画面設計は、センスだけで決めるものではありません。
編集をする際、まずは下記の二つの意識は持ち続けるようにしてください。
基準1:視聴者にどこを見てほしいのか
まず考えるべきなのは、視聴者の目線をどこに向けたいのかです。
画面の中に目立つ要素が多すぎると、視聴者の目線は散ります。
テロップも目立つ。
画像も目立つ。
背景も派手。
動きも多い。
色も強い。
これでは、何が重要なのかわかりません。
プロっぽい画面は、視線の流れが整理されています。
話し手を見てほしい場面。
テロップで要点を理解してほしい場面。
図解を見てほしい場面。
CTAに注目してほしい場面。
それぞれの場面で、目線の行き先が明確です。
編集で迷ったら、こう考えてみてください。
今、視聴者の目線をどこに向けたいのか?
この基準があると、情報の配置や大きさ、色の使い方を判断しやすくなります。
基準2:視聴者に次に何をしてほしいのか
YouTube動画には、目的があります。
最後まで見てほしい。
チャンネル登録してほしい。
LINE登録してほしい。
問い合わせしてほしい。
資料請求してほしい。
商品を購入してほしい。
目的が違えば、編集の見せ方も変わります。
たとえば、LINE登録が目的の動画であれば、最後に「LINE登録はこちら」と出すだけでは弱い場合があります。
その前に、視聴者が登録したくなる理由を伝える必要があります。
登録すると何が得られるのか。
どんな悩みが解決できるのか。
誰に向いているのか。
登録後に何が届くのか。
なぜ今登録するべきなのか。
こうした情報が伝わってからCTAを出すことで、行動につながりやすくなります。
編集で迷ったら、こう考えてみてください。
この画面は、視聴者の次の行動につながっているか?
この視点を持てる編集者は、クライアントから見てもかなり価値が高いです。
プロっぽく見せる画面設計のコツ
ここからは、実際のYouTube編集で取り入れやすい画面設計のポイントを紹介します。
①色に役割を持たせる
色は、視聴者に情報の優先順位を伝えるためのサインです。
なんとなく色を増やすと、画面は散らかります。
通常テロップは白。
重要キーワードは黄色。
注意喚起は赤。
CTAはブランドカラーやLINEカラー。
このように、色に役割を持たせると、画面全体に統一感が出ます。
また、視聴者も情報の意味を直感的に理解しやすくなります。
編集時の判断基準は、
この色には、どんな役割があるか?
です。
役割のない色は、減らして大丈夫です。
②余白の大きさや整列を意識する
例えば、「画面上部のテロップは上下左右で余白の大きさが違っていないか」「画像を挿入するときは、何かの基準に対して中央揃えや左端揃えになっているか」などに注意してください。
ビジネス系の基本の型
最後にひとつ、ビジネス系の画面設計の具体例をお見せしたいと思います。
一番おすすめなのが、
画面の左上:動画のテーマ
画面の右上:目次
画面中央の下:通常テロップ
というパターンです。

画面左上のテロップについて
ここには動画のテーマを入れるのがおすすめです。
理由としては、人間の視線は「Zの文字」で移動するので、「動画テーマ理解(左上)」→「動画の構成理解(右上)」という流れを作れるからです。
キウイくん「プレゼンは結論から話す」というのと少し似ているかもしれないね!
画面左上のテロップについて
画面の右上には、目次を入れるのがおすすめです。
そして、「今が目次上どこに該当するのか?」を示すために、今トーク中のテーマの色を変更しておくと、さらに視聴者理解を視覚的に高めることができます。
ちなみに、色々試した結果、目次の後半を「???」などと隠すより、「初めから表示をし続けたほうが視聴者維持率をキープしやすい」という結果が出ました。
前後のトピックの内容などがイメージしやすくなり、動画を継続して見たいという心理が生まれるからではないかと推測しています。
こちらの画面設計の意図やエンタメ系の型については、こちらの記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
クライアントワークでは「なぜそう編集したか」を説明できることが強い
編集者として価値を高めるうえで重要なのは、編集の意図を説明できることです。
ただ「こうしました」ではなく、
「ここはCTAを目立たせるために余白を広めに取りました」
「この場面は要点を理解してもらうために、全文ではなく短いテロップにしました」
「LINE登録につなげるために、CTAの前に特典内容を見せています」
「視線が散らないように、この場面では装飾を減らしています」
このように説明できると、クライアントからの信頼が上がります。
なぜなら、編集がただの作業ではなく、目的に合わせた設計になっていることが伝わるからです。
クライアントワークでは、編集スキルだけでなく、意図を言語化する力も重要です。
画面設計を理解していると、この言語化がしやすくなります。
まとめ:成果につながる編集者は、画面をなんとなく作らない
YouTube編集で差がつくのは、カットやテロップの技術だけではありません。
大きな違いは、画面上の要素をなんとなく置いているか、意図を持って設計しているかです。
編集者が画面設計の基準を持っていると、編集時の迷いが減ります。
そして、視聴者にとって見やすく、伝わりやすく、行動しやすい動画を作りやすくなります。
まずは、次の基準を意識してみてください。
視聴者に何を理解してほしいのか。
視聴者にどこを見てほしいのか。
視聴者に次に何をしてほしいのか。
そして、実際の編集では次の型を取り入れてみてください。
1画面1メッセージにする。
テロップは全文ではなく要点を出す。
CTAの周りに余白を作る。
色に役割を持たせる。
目的によって画面の作り方を変える。
画面設計は、単なるデザインではありません。
視聴者の理解を助け、行動を促し、動画の成果を高めるための編集設計です。
ただ編集するだけの人ではなく、目的に合わせて設計できる編集者になる。
そのために、画面設計の考え方は必ず身につけておきたいスキルです。
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